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Wharton MBA (Class of 2009) 有志による「刺激」を共有する場
by whartonjapan09


MBA Convocation Class Of 2009 (Mia)

みんなの投稿内容と時間が逆行してしまいますが、Whartonでは
8月1日からプレタームが1ヶ月間あり、8月2日は日本でいう入学式が
ありました。

題名にある「Convocation」が入学式という意味ですが、辞書を引いてみると

・(英国国教会、Canterbury, Yorkの)総会、教区会
・(英Oxford,Durham大学の修士号所有者からなる)協議会

という意味もありました。U Pennは開学時に宗教から分離独立していますが、
もともとは英国国教会の聖公会系(プロテスタント系のひとつ)によって創立
されており、その名残なのかもしれません。

 そして、私たち同級生は、入学年ではなく卒業(するはず!?の)年、2009年を
とってClass Of 2009と総称されます。

 式は、今期から新しくDean(学長) of the Wharton SchoolになったThomas S.
Robertsonのスピーチに始まり、教授陣たちからのスピーチが2,3つあり30分
ほどで終了しました。日本もそうかもしれませんが、アメリカでは卒業式の方が
入学式よりもはるかに重要視され、かつ式も盛大です。

Deanのスピーチの内容の中で印象に残ったものは以下。
1.Expectations are high.
2.Be a force for good in this World.
3.Permit yourself to take a detour.

 要約すると、Whartonに選ばれた学生には、学校、社会、世界から高い
期待がかけられており、学生には自分がどの分野であれ、進む分野において、
世界を良い方向へ導くリーダーとなる義務がある。

 しかし、現実の人生で夢や希望はリニア(直線)的に実現しないこともある。
ここWhartonでもそう、自分の目標を達成するためにいろいろな行き方があり、
最短でリニアに行くことがいいとも限らない。さまざまな活動に積極的に参加し、
世の中を見て、世界を回り、道草をする余裕も自分に与えるように、という言葉で
締めくくられました。

 明らかに国民の間に経済的格差があり、高等教育の機会(表面上は平等だ
が、親の学歴や経済力で入学が公然と許され、学費もばか高い私立の大学院
に入ることはこちらでは至難のよう)が平等でないがゆえに、トップビジネスス
クールに来るような人間はエリートであり、社会や国をリードしていく「義務」が
あるんだ、という意識を植えつけるアメリカの入学式は、比較的、国民
の質も均質で、教育の機会も均等に与えられている日本で教育を受けた私に
とって、ちょっとした驚きを感じたイベントでした。

 聞いてはいたが、聞くに勝る学歴社会であり、歴然と格差がある国なんだな、と。
たまたま恵まれた環境に生まれ、恵まれた教育を受けられた人がこの国を
リードするのか。
ま、ブッシュ大統領もそうですけどね(算数できない(といううわさ)けどハーバード卒)。
そう、でも、もともと持てる人々はその力を世の中のために、いい方へ使ってく
れればいいのです。「ノブレス・オブリージュ」ですね。

 そして、私のように、何~にもバックグラウンドがない持てない人でも、彼ら
同様、このような機会を得た限りは、能力を生かしリーダシップをとる努力をする
のは義務であり、そうしないのは罪だ、くらいの意識でいてちょうどいいのかもしれ
ないと、自分なりにプラス思考で解釈することにしました。

 「意識は高く。」
by whartonjapan09 | 2007-09-07 12:32 | Mia
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